日本人として海外移住するための5つの心構え〜海外で上手に暮らしたい人へのアドバイス〜


今回はスペシャル企画として、ポーランドにお住まいで大人気の旅サイト『ポーランドなび』を運営されている、綾香さんにお伺いしました。

お若いながらにして海外在住歴が長い綾香さんの海外でのリアルな体験談やノウハウをぜひ読んでみてください。

🌸🌸🌸

中欧ポーランドに住んで3年、ポーランド人の夫を持つカスプシュイック綾香です。

23歳という若さで結婚しましたが、それまでは計2年の留学を経験しながらも帰国後は英語同日通訳を専門的に学び、学生時代に一人で訪れた国は35ヶ国を越えていました。

ブロツワフへ海外移住 【写真1 筆者撮影、ポーランドのヴロツワフ】

それでも海外に移住するなんて夢にも思っていなかった私。そんな筆者が今回は海外在住者のゲストとして、記事を書かせていただくことになりました。

テーマは、**「海外で日本人として生きること」**です。

この記事を読んでいる方は、英語を上達させるために色んな努力をされていると思います。

もし、そんなあなたの最終目標が「海外移住」や「海外長期留学」であれば、大切なポイントを以下の5つにまとめたので、ぜひこの記事を最後までお読みください。

  1. 自分が住んでいる/住みたい国と日本の関係を知っておく

  2. 外国人パートナーとは70〜80%分かり合えればそれでいい

  3. 日本人ということを活かした仕事を自分で考えてみる

  4. 日本語で話せる仲間をつくると心に安定感が生まれる

  5. 異国の地に馴染むには母国も好きになること

ネイティブ講師のオンライン英会話 – 24時間いつでも受講できるオンライン英会話。まずは無料体験で今の英語力を診断!

1. 自分が住んでいる/住みたい国と日本の関係を知っておく

海外移住するにはまずは日本はよく知ることから 【写真2 by Pixabay】

日本の国際ニュースを読むと、なんだか先行きが不安になるばかり…。しかし、日本の海外における役割にもぜひ注目してみてください。外交や国交というと難しく聞こえますが、実は日本は多くの外国に対して経済的、文化的に大きく貢献しています。

例えば、筆者の住むポーランドと日本が国交を樹立したのは1919年のこと。もうすぐ100周年です

1920年、日本政府はシベリアにいたポーランドの孤児を救い、それがきっかけで両国の間には絆が芽生えました。また、最近ではポーランドへの文化無償協力として総額6億円以上もの経済支援が行われています。

アメリカ、イギリス、オーストラリア、近隣のアジア諸国はもちろん、日本と国交のある国は195ヶ国に及び、多くの国で日本は何かしら友好的な活動や支援を続けてきました。

そういった事実を知ると、日本と好きな国の関係をもっと広めたくなりますし、日本人として何がアピールできるか考える良いきっかけになるでしょう。

2. 外国人パートナーとは70〜80%分かり合えればそれでいい

国際結婚や国際恋愛は価値観の違いを認め合うのが大切 【写真3 by Pixabay】

海外に住むと、いずれ外国人パートナーを見つける日が来るかもしれません。むしろ、それを望んでいる人も多いと思います。パートナーがいると海外生活がより楽しくなるのは言うまでもありません。

ただし、外国人パートナーだからこその悩みも次第に出てきます。言語の壁を感じたり、文化のちがいや考え方、宗教による問題など言い出せばキリがないでしょう。最初はそれらすら新鮮に感じられるのに、生活を共にすると互いに譲れないところが見えてくるのはごく自然なこと。もっとも、日本人同士のカップルでもあり得ることです。

私がポーランド人の夫と暮らして3年、外国人同士だからこその問題もいくつか乗り越えてきました。

最初は理解し合おうととことん話し合ったりするものの、それがかえって拗れる原因になる場合もあります。そんなことを繰り返して分かったのは、互いの意見や考えは70〜80%認めることができれば上出来という結論。

相手に合わせれば合わせようとするほど、日本人としての考え方や個性を捨てることにもなり兼ねません。海外に住んでいるからといって、その地にながく住む外国人パートナーが優位に立つ必要はないのです。

もしあなたがすべてに同調しようとしたり、そうすることが関係を長続きさせるコツだと思うのであれば、もう少しリラックスしてみましょう。外国人パートナーを持つことで自分を見失ってしまっては本末転倒です。

3. 日本人ということを活かした仕事を自分で考えてみる

ポーランドなび運営者の綾香さん 【写真4 クラクフで観光案内中の筆者】

私は現在、ポーランドで日本人ガイド・通訳者として仕事をし、またポーランドや海外事情をさまざまなメディアを通じて発信するライターでもあります。後者のライターというのは、海外にいる日本人の中では比較的ポピュラーな仕事。

しかし、ガイドや通訳、はたまた現地の会社に勤めるなど、家の外から出て仕事をすることは一見難しいように思えます。私もポーランドに移住した当初はそうでした。そもそも夫が「働かなくてもいい」と言ってくれたので、その面でのプレッシャーもなかったのです。

でも考えてみてください。**海外にいる以上、日本人という立場を活かさない手はありません。**日本人が海外に住むあなたに求めていること、あるいは日本にいる人たちに広めたいことを具体的に想像してみましょう。 外で働くことはリフレッシュにもなりますが、家の中だけでできる仕事でも構いません。

ただし、最初から対価をもらうことに直結させるのはよくないです。私はポーランドに関するあらゆる情報を自身のブログ「ポーランドなび」(http://witam-pl.com)で発信していますが、読者にとってそこにある数百もの記事は、私が得た知識や数時間かけて調べあげたことを無償で読むことのできるツールに過ぎません。しかしそうする中で、私は自分に合った仕事を見つけることができ、さらに記事を書くことで幅広い知識を身につけることができました。

**得意なことを海外で活かせないか、どんなことに貢献したいか、なにか日本人や外国人に伝えられることはないか…。完全な答えが見つかるまで少し時間はかかるでしょう。**しかし、海外にいる自分だからこそできることや目標を見つけると、そこで力強く生きていく自信につながるのは確かです。

3. 日本語が話せる仲間がいると心に安定感が生まれる

海外生活の癒しは日本語でのコミュニケーション 【写真5 by Pixabay】

海外生活が始まったばかりの頃は、刺激のある新鮮な毎日が待っています。しかし小さな不満や不安が積み重なってくると、それが次第にストレスに変化するのは時間の問題。もし現地の言葉を自由に操れるなら、そのようなストレスは軽減されるにちがいありません。

筆者がポーランドに暮らして数ヶ月が経った頃、**ポーランド語が話せないというストレスが限界に達しました。**英語圏で生活していたときもそうですが、自分の感じたことをうまく言い表せないことにイライラ、モヤモヤするのです。相手が自分の言いたいことを理解してくれない、これほど悲しいことはありません。

しかし、その気持ちから解放されるときがありました。それが、日本語を夢中になって話しているとき。

相手は日本にいる家族や友人より、同じ国に住む人が好ましいです。とにかく面と向かって日本語で話すことのできる、気の許せる仲間であれば、それだけで心のバランスを保つことができます。

また、異国に住む日本人、外国人同士としての意見交換や情報交換は非常に役立つもの。

海外では、**語学力の向上のためにも外国人の友人づくりに必死になる人が多いですが、信頼できる日本人の友人づくりも大切です。**もし日本語が流ちょうに話せる現地の友人を見つけられると、さらに心強いかもしれませんね。

5. 異国の地に馴染むには母国も好きになること

海外生活で日常もわくわくするものに 【写真6 by Pixabay】

真剣に海外移住を目指している人や留学したい人に質問があります。日本に住むために頑張っている外国人に対して、「日本っていい国だよ」と言えるでしょうか。

私のようにパートナーが外国人のため海外へ移住する人もいますが、一方、自らの意志で海外へ来る人も多くいます。中には、社会に溶け込むうちに日本が肌に合わないと感じた、だから他の国に住みたいという人もいるでしょう。これ自体は特別おかしいことではありません。そういった考えをきっかけに海外へ飛び出してみるのも、私はありだと思います。

しかし、行政の不満を中心に母国の悪い部分をいくつも挙げ、まるで逃げ出してきたかのように海外へ来る人もいます。もし気に入った海外移住先で、その国のことをただ悪く言うだけの現地人がいたら気持ちのいいものではありません。それが母国のことなら、自分のことではなくても惨めになってしまいます。

ポーランドに住んでいると「日本はきれいな国」「日本に行ってみたい」と言われることが多いです。

外国人にそう思ってもらえるのは、日本人としての誇りや喜びを感じるとき。そこで素直に日本の文化や価値観など、良いところは良いと認められると周りの人々はますます日本に興味を持ってくれるでしょう。そんな日本人としてのあなたに好感を抱き、友達になりたいと思うかもしれません。

海外に住むメリットとは何だろう? 【写真7 by Pixabay】

以上、海外に住む日本人だからこそ伝えられることを5つ挙げました。

英語が話せると視野が広がる、これは間違いのない事実です。筆者は、今やポーランド語だけで一日を過ごす日も増えてきましたが、それでも調べものをするときは英語中心。英語が理解できることは大きなメリットだと日々感じています。

英語学習は楽しくもあり、苦しいときもあるでしょう。やがて自信を持って話せるようになったとき、今度は語学力を活かして新しいことに挑戦できる勇気を持ってほしいと思います。